肩回りの組織が変性して炎症が起きてしまったものを肩関節周囲炎、いわゆる「五十肩」といいます。
年を取るにつれて関節の柔軟性や動きが落ちる頃が原因と言われ、40歳を過ぎたころから症状の発生が増えていきます。
腕が上がらない、着替えるのが大変、痛みで眠れないなど日常生活に大きな支障をきたす疾患です。
病院などでは、投薬や痛みが強い場合は定期的に注射を打つことが選択されます。
慢性化してくると「動かしてください」と言われ、セルフケアが主体になります。
その他、整骨院では電気をかけ、痛みのある部分をマッサージします。
残念ながらその場で痛みは和らいでも、肩の動きが元通りになることはごく稀です。
五十肩で大事なのは痛みをとることはもちろん、肩の動きを正常な動きに戻してあげることです。
五十肩になると痛みによって動かすことをしなくなります。しかし、動かさないことで関節が硬くなり問題が長期化します。
五十肩の場合、痛みを和らげると同時に動かしていくことがとても大切になります。
五十肩では“巻き肩”と言われる状態になります。
巻き肩になると、肩の動きはもちろん、首や背中の動きが悪くなり結果として五十肩の回復を鈍化させてしまいます。
巻き肩にもタイプがあり、腕からのねじれが強いものと肩甲骨からのねじれが強いものに分かれます。
肩甲骨の位置異常は見落とされたり、後回しにされることもありますが肩関節と同時に動かして正しい位置にすることが大切です。